肺炎の症状と治療|入院中に肺炎になった夫

肺炎白血病・治療

夫は今まで「肺炎」になったことはありませんでした。

それが今回初めて肺炎と診断され、よく聞くけれど実際には肺炎についてほとんど何も知らない事に気が付き調べてみました。

知っているようで詳しく知らない肺炎について、紹介したいと思います。

肺炎

【肺炎】
細菌やウイルスなどの病原体が肺内で増殖し、炎症が引き起こされた状態。

病変の起こる場所によって2種類に分けられます。

『気管支肺炎(きかんしはいえん)』
気管支の炎症を伴うことから、せき・痰の症状が最初からみられ発熱することが多い。
『大葉性肺炎(たいようせいはいえん)』
せき・痰がなく、突然の高熱や胸痛が発症する。高齢者では意識障害や歩行困難などの症状を起こすことも多い。

病原体の種類によって、気管支肺炎を起こしやすい病原体と、大葉性肺炎を起こしやすい病原体があります。

【肺炎がなぜ起こるのか】
免疫力が低下すると細菌などに感染しやすくなり、細菌が肺に入り込むと肺で増殖し炎症が起こり肺炎を発症します。

免疫力が低下する原因
風邪、インフルエンザ、年齢、糖尿病、呼吸器や心臓の持病、抗がん剤など薬の副作用 など

誰でも肺炎にかかりますが、特にかかりやすい要因があります。

  • 呼吸器疾患(肺気腫、肺結核後遺症、間質性肺炎など)
  • 心疾患
  • 脳血管障害
  • 腎疾患
  • 糖尿病
  • 悪性腫瘍(がん)
  • 抗がん剤、ステロイド、免疫抑制剤を使用中
  • 誤嚥(飲食物や唾液が誤って気管に入ってしまう)
【肺炎の主な症状】
発熱、咳、たん、胸痛が主な症状ですが、重症化すると呼吸困難意識が悪くなることもあります。病原体によっては、筋肉痛、腹痛、下痢の症状がでることや、肺炎の症状がなく食欲低下や全身倦怠感などとして現れる場合もあります。

【肺炎の診断】
症状、身体所見、血液検査、レントゲン、胸部CTなど

  • 血液検査 炎症反応のCRPや白血球の値を参考
  • レントゲンや胸部CT 肺内に白い影として写る
  • 病原体検査をすることもあります。
【治療】
細菌が原因   抗生剤
ウイルスが原因 抗ウイルス薬

『軽症の場合』
通院して薬の服用で治療。

『重症の場合』
食事がとれない、酸素の数値が低い、意識が悪い、脱水している、場合や高齢者は入院して点滴や酸素吸入、さらに酷くなれば人工呼吸器の装着が必要になることもあります。

肺炎の主な症状は風邪と似ていますが、まったく異なる病気で肺炎は肺の中の「肺胞」に炎症が起こります。この肺胞は酸素を取り込むので、肺胞に炎症が起こると息苦しさを感じたり、呼吸が早くなったり、呼吸困難を起こすことがあります。

肺炎は重症化することがあるので、風邪とは違い甘く見てはいけない病気です。

主な肺炎

【肺炎球菌性肺炎】
肺炎の約40%はこの細菌が原因。
治療は抗生剤を使用する。
肺炎球菌の予防ワクチンで、65才以上の方は重症化することを阻止できます。
【マイコプラズマ肺炎】
激しい咳が起こりますが、発熱は少ない。
治療にはマイコプラズマに効く抗生剤を使用。治ったように見えても再び悪化することがあるので、症状が治まっても2週間以上薬を続ける必要があります。
【レジオネラ肺炎】
温泉、土壌などから感染することのある肺炎。
進行が早く重症化しやすいので、死に至ることもあります。治療はニューキノロン系やテトラサイクリン系の抗生剤が必須です。
【ウイルス肺炎】
ウイルスで肺炎を起こすことがあります。
麻疹ウイルス(はしか)肺炎。
【誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)】
唾液や飲食物などが誤って気管に入り、それと一緒に細菌などが肺に入り込むことで起こる、特に高齢者に多い肺炎。

睡眠中などに唾液を誤嚥して肺炎に至る可能性もあります。
誤嚥性肺炎の多くは唾液に含まれる細菌が原因になるので、常に口の中を清潔に保つことが肺炎予防には重要です。

参考 肺炎予防.jp  Medical Note

夫の肺炎

今まで何度も入院していますし、抗がん剤治療中は副作用もかなり大変でしたが、肺炎はなったことがありませんでした。

「抗がん剤で免疫力が落ちると肺炎になることがある」と聞いていたので心配はしていたけれど、肺に問題が一度もなかったので、主治医にも「肺は強いね」と言われ今回も大丈夫だと思っていました。

それが、白血病の抗がん剤よりも弱いビザーダ治療中に肺炎になるとは・・・

でも、今思えば白血病の抗がん剤をしたときと同じくらい、好中球も下がってしまったので、肺炎を起こす可能性は同じですよね。

体の不調はいろいろあったけれど、深く息をすると胸が痛むようになったので、レントゲン検査をしたところ「白い影」が確認され、詳しく検査をする為 CT検査をした結果「肺炎」だと診断されました。

夫の症状は
発熱
・胸の痛み
・夜中に出る咳
・CRP値(炎症反応)の上昇

これらは肺炎の症状だと思いますが、発熱は頻繁に起こっていたので、肺炎が原因の発熱かは分かりません。

CRP値の上昇は、首、肩、脚の痛みを訴えていたので、そこで炎症が起きて高くなっているのだと思っていました。それでも胸が痛みだしてから急激に上がったので、肺炎が原因で高くなっていたようです。

6/08 CRP値 17.89
/11     22.97
/15     25.60
基準値が0.00-0.14なのでかなり高いです。
(CRPについてはこちら

治療方法は抗生剤で、毎日している抗生剤の点滴が2種類になりました。

症状で一番酷いのが胸の痛みです。
夜にはベッドに横になることもできませんでしたが、痛み止めの点滴を増やしてもらい眠ることができたようです。

免疫力が低下すると予防するのも難しく、肺炎になってしまったものはしょうがないので、早く治るように治療するしかないですね。

他の疾患の症状があると、肺炎に気付くのが遅くなる可能性があります。いつもと違う症状があったり、胸の痛みを感じた場合は、必ず主治医に伝えるようにしてください。