扁桃炎
急性骨髄性白血病と診断された夫は、時折輸血をしながら経過観察中でした。これは低形成性白血病の為、緊急に治療に入る必要がなかったからです。
白血球、赤血球、血小板の減少の為、免疫力が低下していた状態で起こった扁桃炎です。
扁桃が細菌などの感染により炎症を起こしたもの
扁桃とは喉の奥をかこむようにあります。
- 咽頭扁桃
- 耳管扁桃
- 口蓋扁桃
- 舌扁桃
症状
- 扁桃が赤く腫れる
- 喉の強い痛み
- 水などを飲み込む際の強い痛み
- 発熱
- 食欲低下
- 倦怠感
- 首のリンパの腫れ
- 扁桃の表面に白いぶつぶつが付く
扁桃炎は初期症状が風邪に似ているため、悪化するまで気づかないことが多いので注意が必要です。
治療
- 抗生物質
- 解熱鎮痛剤
- 点滴や入院での治療
扁桃や周囲に炎症が広がれば、抗生物質をしようします。
痛みや発熱には解熱鎮痛剤を使用し、脱水症状にならないよう水分摂取を心がけます。
痛みで食事や水分がとれない場合には、点滴や入院しての治療が必要になります。
夫の症状
白血病の症状で、たえず貧血状態で疲労・倦怠感を感じながら、自宅で生活していました。
ある日、喉の痛みを訴える夫。風邪をひいたのかと安静にするよう言いましたが、毎日の散歩は気分転換にもなるので、欠かしませんでした。
しかし、喉の痛みが酷くなり熱も出始めたので病院へ行くよう言いましたが、翌週に血液内科の予約が入っていたのでこの日まで待つことにしました。
これが大きな過ちでした。
もっと早く最初に体の異変を感じた時に病院へ行って、薬を出してもらうか、何か処置をしてもらっていればあんなに重症化することは無かったんじゃないでしょうか。普通の体ではなく、白血病患者なのにもっと注意が必要でした。
血液内科に行く日には、喉の痛みも酷くなり、食事はおろか水まで飲むのを苦労するほど。熱も38℃まで上がり、解熱剤を飲むと一旦下がるけれど、しばらくするとまた39℃近くまで上がることを繰り返すようになっていました。
病院
ようやく予約日になったので、病院へ。
病院では採血をして、ヘモグロビンが少なければ輸血をするのが決まっていたので、この日ももちろん輸血をすることになり、処置室に入っていく夫。

部屋の前のソファーに座って待っていると、主治医が出てきて、血液検査の結果を知らせてくれました。見せてもらった結果はかなり悪く、貧血も酷いし、CRP(炎症反応)が凄く高い!
今までで一番高い数値だったので驚いて大丈夫なのか聞くと、
「ちょっと数値が良くないし入院を勧めてるんだけど、旦那さんが嫌だって言ってるし、来週また来るからって言うんだけど・・・」(主治医は週1しかいないので来週と言った夫)
「こんなに数値が悪いのに帰って大丈夫なんですか?」
「本当は大丈夫じゃないし、入院したほうが良いって言ってるんだけどね・・・」
それなら、もっと強く即入院!と夫に言ってくれればいいのに・・・
そう思いながら、夫に会って話をしていいか聞くと、処置室に案内されたので、輸血中の夫をかなり強く説得し入院を承諾させました。
夫が入院を渋った理由は、金銭的な問題です。数カ月前にも入院したし、そろそろ白血病の治療を考えていたので、これからの費用の事など考えてしまったのでしょう。
でも先の事より今の事が大切で、このまま酷くなると白血病の治療どころじゃないから、とにかく入院して体を治すように言いました。
入院
輸血が終わるとそのまま入院になり、病室の用意ができるのをしばらく待って、用意ができると夫は車椅子に乗せられ看護師さんに部屋へ案内してもらいました。
病室に着くとベッドにぐったりと横になる夫。ヘモグロビンが過去最低値で貧血が酷かったせいもあり、輸血をしても体が楽になることもなく、熱も高いままでした。
すぐに抗生剤の点滴が始まり、この日から毎日朝夕2回の点滴になりました。
しかし、入院して数日経っても全く症状が良くなりません。
喉の痛みは酷くなり、熱も上がったり下がったり。徐々に喉だけではなく胸まで痛むようになってしましました。
毎日担当医が病室まで来てくれるので、症状を話しても白血病で免疫力が落ちているから治りにくいんだと、それでも少しずつ良くなってきてると、血液検査の結果をみて言います。
血液内科なので診断は検査結果をみるだけで、レントゲンは撮りましたが、その他、喉を診ることや検査をしていません。
不安になった夫が耳鼻科の診察を頼むと、渋りながら予約を取ってくれようやく専門医に診てもらえることになりました。
耳鼻科受診
耳鼻科での検査結果、カビが原因で抗生剤では治らないと・・・
抗生剤ではダメなので、飲み薬の抗真菌薬を処方してもらいました。
抗真菌薬は瓶に入った液体で、毎朝1度、口の中にふくんで全体にいきわたらせてから飲み込みます。1週間以上内服していました。
その後
この薬のおかげか、しばらくして夫の症状はかなり良くなりました。そこで、主治医と相談しこのまま退院せずに白血病の治療に入ることになったのです。(2019,9)