腹腔鏡手術による子宮全摘と卵巣摘出 1

腹腔鏡手術1よりり子宮内膜症

腹腔鏡手術をすることに

2020年3月に子宮内膜症、両側卵巣のチョコレート嚢胞と子宮筋腫が発覚し、2021年5月に腹腔鏡で手術を受けました。その手術について詳しく紹介したいと思います。

【手術内容】
子宮全摘出・両卵管切除・左卵巣摘出・右卵巣嚢腫摘出・癒着剥離

病気が分かった時、チョコレート嚢胞の大きさは左卵巣 6.5cm、右卵巣 5cm。

医師から手術案件だと言われましたが、すぐには手術せず約一年後にすることになったのは、夫が白血病で治療中だったからです。

手術ではなく薬での治療をすることになり、「リュープリン注射」を3回 、その後「ジエノゲスト」を朝晩一錠服用する生活を約一年続けた結果、腹痛などの症状はかなり改善され、卵巣嚢腫も少し小さくなりました。

手術を決める

夫が亡くなりこの先の事を考えると、副作用の出血があったり、軽くはなったけれど腹痛が続いていたので、『このままでいるより手術をしたほうが安心できる』そう思い、手術をすることに決めました。

手術をしたいと主治医に相談すると、すぐに手術日を予約してもらえたので、あっさり手術が決定!ちなみに、いつ頃が希望か聞かれたので

・なるべく早く!
・入院期間が月をまたがない

この2つをお願いして、約一カ月半後の5月に手術が決まりました。

入院期間が月をまたがない

入院期間が月をまたがない事をなぜ希望したかというと、入院費用を考えたから。

入院手術となると高額な医療費になるので、あらかじめ『限度額適用認定証』を用意して病院に提出することで、窓口での支払いが自己負担限度額までになります。

ただ、月ごとの清算になるので、その月の1日から末日までの医療費を計算することになり、入院期間が月をまたいだ場合は、各月の1日から末日までの医療費が別々に計算されることになります。

今すぐ治療しないと命に関わる場合は入院期間を選ぶことは出来ないですが、そうではないのなら月をまたがない入院をおすすめします。

入院&手術日が決定後

手術が決まると、事前に検査が必要になります。

MRI検査をと言われましたが、あの検査が苦手なことを話すと、1年前に造影剤MRIをしていたので、その映像を使ってもらえることに。

ちなみに、毎回内診ではエコー検査をしているので、それもMRIをしなくてよかった理由かもしれません。今回私が必要だった手術前検査はこちら。

【手術前検査】
・血液検査・心電図・レントゲン・コロナのPCR検査

血液検査、心電図、レントゲンは、外来を受診した日に出来ましたが、PCR検査は予約が必要でした。

手術前説明

腹腔鏡科の主治医から手術についての説明。
※説明は患者本人だけでなく、家族の同伴が必要だと言われたので、私は母に来てもらいました。

コロナ以前なら手術当日には家族が必要でしたが、今は手術当日でも面会禁止なので、手術中何かあった場合や、手術終了時に病院から電話がかかってきます。

【主治医の説明】
①手術内容 ②手術のリスク ③入院期間
① 手術内容

◇全身麻酔での手術
◇腹腔鏡下単純子宮全摘出術
◇両側卵管切除
◇右卵巣嚢腫摘出術
◇左側卵巣摘出
◇癒着剥離術
◇術中迅速組織診

・子宮全摘を選択したので、いくつかある子宮筋腫も全て摘出することができます。

・左卵巣の方が大きいので卵巣摘出。

・右卵巣は嚢腫部分を摘出。

両方の卵巣を摘出してしまうと、自然に閉経した場合にくらべて閉経による身体の変化が大きく起こる可能性があるので、右卵巣を残すことになりました。

※卵巣はわずかでも残っていれば、女性ホルモン分泌や排卵などの機能は比較的残るそうです。

卵巣嚢腫はチョコレート嚢胞で悪性ではないだろうと言う事でしたが、正確な判断は手術中に組織診をして、もし悪性であれば開腹手術になると説明されました。

◆境界性悪 → 右側卵巣摘出+大網切除追加
◆悪性   → 骨盤・傍大動脈リンパ節郭清(開腹手術へ移行)

【手術時間】
◇4~5時間
癒着が酷い場合や、開腹に移行すると手術時間は長くなります。

② リスク

◇出血
多少の出血は問題ないですが、場合により血圧の確保や貧血の改善目的で輸血をすることに。

◇癒着剥離などによる他臓器損傷(腸管、膀胱、尿管、神経)
損傷があれば外科や泌尿器科と連携。場合によっては開腹することになります。

◇血栓や肺動脈塞栓症
ストッキングやフットポンプでケア。

◇腸閉塞
早期離床、歩くことで予防。

◇皮下気腫(10-20%)
(ガスが皮下に入る状態)
術後肩が痛むことがありますが、数日で消えます。

◇創部感染
縫合不全(臍部および膣断端)

◇コンパートメント症候群(0.028%)
組織の腫張のため循環障害を起こし、筋組織、神経の柄師が起こる症状。

◇術後出血、術後腸閉塞などによる再手術の可能性(1%以下)

③ 入院期間

◇一週間程度。

ただし、開腹に移行した場合は数日延びます。

主治医の説明後

これらの説明を主治医から聞き、私と母がそれぞれ署名。

これで終わりではなく、主治医とは別の医師からいくつか説明があり、輸血の同意書など数枚の書類にサインして手術前説明がようやく終わりました。

この日は他にも、術前検査の予約入院前説明の予約麻酔科医の説明の予約PCR検査の予約が必要でした。

次回へ続く

※アメブロでも入院中の事など詳しく書いているので、興味があればご覧ください。

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