抗がん剤の副作用
夫は去年、2019年の9月に初めての抗がん剤治療をしました。
急性骨髄白血病の為、使用した抗がん剤はかなり副作用の強いもので、そのことは治療前に説明をされましたが、想像以上に大変でした。
高熱、腹痛、下痢、倦怠感、血小板の低下、ヘモグロビンの低下で貧血、好中球の低下、脱毛、口内炎、味覚障害、便秘、痔 など
これらは実際に夫の身体に起こった副作用です。
この頃は面会ができていたので、毎日いろんな症状に襲われても、頑張って耐えている夫のそばにいることができました。
夫にとってつらかったのは「下痢」「便秘」そして「痔」です。
痔は何もしなくても痛みがあり、下痢が酷くてトイレに行く回数が多いと、そのたびに酷い痛みがあるし、便秘で便が硬くなるとこれもまた大変でした。
痔はよくある副作用の一つで、夫が特別だった訳ではありません。
痛み止めを飲んだり、塗り薬を使ったりしてもあまり効果がなく、好中球が上がるまで痔に苦しみました。
副作用は体だけでなく心にも影響を
副作用がある抗がん剤ですが、急性骨髄性白血病の治療には必要なものです。夫もそれが分かっているから、つらい副作用に耐え、元気な体に戻れるよう頑張っていました。
白血病の抗がん剤治療は一度で終わるわけではありません。最初の予定では、地固めを入れて4回かそれ以上と説明されました。
一度の抗がん剤治療で1カ月以上の入院になり、その間つらい副作用が続きます。
やっと退院して家に帰っても、また入院してあの抗がん剤をするのかと思うと、本当に嫌だったと思います。
私も抗がん剤治療に付き添うのは初めてで、何をどうすればいいのかわからず、副作用に苦しむ夫を見て、心配することしかできませんでした。
でも、副作用に対して私が出来ることはないのだから、夫の気持ちに寄り添うことが大切だったと、今ならわかります。
- ゆっくり話を聞く
- 否定せず受け入れる
- できるサポートをする
- 不安やつらさを共感し寄り添う
- 思いやりを忘れない
でも、治療をしている夫の方がもっとつらい思いをしています。
家族や友人で抗がん剤治療をされている方がいたら、余計なアドバイスや励ましの言葉をかけるより、静かに寄り添ってあげて下さい。
気難しくなったり、わがままな事を言ったりするかもしれませんが、それも許して下さい。なぜなら平静ではいられないほど、抗がん剤治療はつらいものです。
本当のつらさは経験した人にしかわかりません。
体の痛みや苦しさをわかってはあげられないのだから、せめて心が平安でいられるように、寄り添ってあげて下さい。