夫は急性骨髄性白血病ですが、今はビダーザによる治療をしています。
ビダーザとはどんな薬なのか簡単に紹介します。
骨髄異形成症候群(MDS)の薬ビダーザ
骨髄中の造血幹細胞に異常が起き、正常な血液細胞がつくられなくなる病気。
MDSが進行し「芽球」と呼ばれる未熟で以上な細胞が増える「急性白血病」に移行することがあります。
ビダーザは骨髄異形成症候群の治療に使われる薬です。細胞の基となるたんぱく質の合成を妨げることで、異常細胞の増殖を抑制します。
【治療方法】
通常1日1回75㎎/㎡を7日間投与、または10分かけて点滴静注。
その後21日間休む(休薬期間)
4週間(28日間)を1サイクルとして複数サイクルを繰り返します。
※患者さんの状態により投薬量を減らしたり、休薬期間が延長することがあります。
【副作用】
がん細胞だけでなく正常な細胞にも影響するため、副作用が現れることがあり、自分で気づく症状と、検査をしないとわからない症状があります。
- 骨髄抑制(血液細胞の減少)
白血球・血小板・赤血球などが減少します。 - 感染症
細菌やウイルスに感染視野しやすくなったり、感染症が悪化することがあります。 - 出血
血小板が減ると出血しやすくなったり、出血することがあります。 - 肺の障害
肺に炎症が起きることがあります。 - 心臓の障害
心臓のポンプとしての機能が低下することがあります。 - 肝臓の障害・腎臓障害・低血圧など
発熱・貧血・出血斑・咳・たん・だるさ・皮下出血・眼出血・消化管出血・腹痛・胸痛・呼吸困難・動悸・息切れ・めまい・失神・心不全・倦怠感・食欲不振・吐き気・嘔吐・黄疸・むくみ・頭痛など
ビダーザは決められた間隔で投与しないと、十分な効果が得られなくなる場合があります。副作用のチェックも必要なので、決められた日に必ず受診が必要です。
治療により免疫力が落ちるため、感染症予防が必要です。
- マスクを装着する
- 人込みを避ける
- 帰宅時、トイレの後、食事の前はしっかり手を洗う
- こまめにうがいする
- 歯磨きは傷をつけないように優しく
- 体の清潔を心がける
※患者さんによっては、ビダーザによる治療が受けられないこともあります。
参考 KEGG MEDICUSビダーザ
「ビダーザによる治療を受ける方へ」冊子
夫のビダーザ治療
夫は急性骨髄性白血病の為、抗がん剤治療を2回しましたが、抗がん剤の副作用がかなり酷く、特に2回目は歩けないほど体力も弱りました。
副作用だけでなく感染症にもかかり、検査の結果真菌が見つかった為、今でも真菌の治療を続けています。
今までの抗がん剤による副作用と、真菌が体に与える影響を考えると、白血病の抗がん剤を使うのは夫の身体には無理だと判断され、提案されたのがMDSの薬であるビダーザでした。
白血病の抗がん剤はかなりキツイものですが、比べてビダーザは弱い抗がん剤らしいです。確かにビダーザの治療が始まってから起こった副作用は、今までの副作用に比べかなり軽いようです。
結膜下出血・発熱・倦怠感・腹痛・下痢・点状出血
以前から続いている 食欲不振・味覚障害
一番強い副作用は下痢でした。
これは薬の点滴をして数時間後に毎回始まるので、薬をもらって飲んでいましたがかなり大変だったようです。
今、夫は2サイクルのビダーザ投与が終わり休薬中です。
面会禁止で主治医や担当医と話す時間がないので、ビダーザを何サイクルする予定なのかまだわかりませんが、長くかかる治療のようなので、焦らず頑張っていきたいと思っています。
こちらにも治療の様子を書いています。