散歩でリハビリ|杖を突いての退院から回復

散歩白血病・治療

自宅療養中の夫は毎日2回、散歩に出かけています。

ただ気分転換や暇だから、散歩しているわけじゃありません。

毎日の散歩にもちゃんと理由があります。それは白血病の治療で、入院している間に体力と筋肉が落ちて、普通に歩けないほど弱った体のリハビリの為です。

入院中衰えた体力と脚力

入院期間は1カ月以上で、抗がん剤の副作用だけでなく感染症にもかかったので、トイレ以外ほとんどベッドに寝たきりの生活でした。食事も食べられなくて栄養剤の点滴に頼る日々。そうなると、みるみる痩せて特に脚の衰えが酷かったです。

こんなにも簡単に脚の筋肉がなくなっていくんだと、そばで見ていてショックでを受けるくらい細くなってしまった脚。急激に痩せると発熱やよくわからない脚の痛みもかさなって、歩くのに支障がでました。

それでもまだ病院にいる間は点滴スタンドや手すりもあるので、つかまって歩くことはできたけれど、退院が決まると家での生活ができるのか、そもそも家まで帰れるのかも心配でした。

退院当日、どうにか電車に乗って帰りましたが、杖がなければ歩けなかったほど弱っていた夫です。

退院後

散歩

しばらくは自宅療養でゆっくりしていたけど、それでは落ちた体力も筋肉も戻らないですよね。そこで夫が始めたのが散歩です。

【散歩をする理由】

  • 体力を付ける
  • 弱った脚の回復
  • 日光を浴びる
  • 気分転換

自宅での筋トレなどの選択もあるけれど、家にこもっていると余計にストレスになって、夫には精神的に良くなかったです。睡眠障害で眠れないこともあったので、主治医にも太陽の光を浴びることをすすめられていました。

なので、気分転換も兼ねて外へ散歩に行くことが、リハビリにもなって良いと思ったんですよね。

最初は歩くのもゆっくりゆっくりで、家の周りを少し歩くことしかできなかった夫。でも、毎日の散歩を繰り返すうちに、少しずつ早く歩けるようになり、近所のスーパーへ行くことも出来るようになりました。そうなると、次は買い物をして荷物を持って帰って来ることで、筋トレにもなります。

自宅療養が始まって約3か月。抗がん剤で弱った体も回復してきたので、そろそろ次の治療に入れそうな感じです。退院前から血液検査でみつかった、カビ治療の薬を飲んでいますが、それもようやく良くなってきたところです。

白血病だけでなく病気の治療には、体力も必要になります。抗がん剤は正常な細胞にも影響を与えるので、副作用に耐える体力と気力が必要なんですね。

筋力や体力の低下が一番わかるのが「脚」です。見た目にも脚が細くなればわかりますし、少し歩いただけで疲れたり、歩く速度がゆっくりになったり、数日ベッドでの生活をしただけで変わってしまいます。

歩くことの大切さ

「歩くことが健康にいい」「脚は第二の心臓」など言われますが、それは下半身に体の約70%の筋肉が集まっていて、脚の筋肉を動かすことで血流をスムーズにする効果があるからだそうです。それに、歩くことは骨粗しょう症など骨の老化防止にもなるらしいです。

一度落ちてしまった筋肉と体力を戻すのは大変です。でも、そのままにしていては最悪歩けなくなってしまうし、病気の治療にも支障がでてきます。

弱った体のリハビリには、無理のない散歩がピッタリだと、最近の夫の様子をみて思います。あれだけ細くなってしまった脚も少し太くなってきたし、もちろん杖は使っていませんし、ゆっくりだった歩き方も私と同じスピードで歩けるようになりました。

1日に2回の散歩。それだけでここまで回復したので歩くことの大切さを実感しています。

入院経験のあるかたならわかると思いますが、本当に数日で脚の衰えを感じるはずです。夫の入院中に話した高齢の患者さんも、「脚が弱らないために」と毎日廊下を何往復も歩かれてました。

少しの努力で、多くの効果を得られる『散歩』。退院後の方や最近体力が落ちてきたと思われる方には、おすすめです。良い気分転換にもなりますし、風を感じ太陽の光を浴びて、景色をみながら気軽に歩いてみて下さい。

外に散歩に行くことが難しい方は踏み台などを使うことで、家でもリハビリはできます。体のためにも足のリハビリをおすすめします。