酷いむくみの原因「アルブミン」について

アブルミン白血病・治療

肺炎になってから少しずつ、むくみ始めた夫の脚ですが、歩くのに支障がでるほど、急激に大きくなってしまった理由を担当医に聞きました。

「アルブミンが少なくなっているから、血管から外に水分が出てむくみになる」

そう言われたので「アルブミン」について調べてみました。

血液の中のアルブミン

血液は4つの成分からできています。

  • 赤血球
  • 白血球
  • 血小板
  • 血漿(けっしょう)
赤血球、白血球、血小板を「血球」と言い、体にある血液の約45%を占めています。
そして約55%を占めているのが血漿です。

血漿の中にある「たんぱく質の一つ」が「アルブミン」です。

【アルブミン】
主に肝臓で作られるたんぱく質。
血液中のアルブミンが低下すると、血管内の血液の量が少なくなったり、血管の外に水が出て身体中に余計な水分が溜まってしまう状態の「浮腫(ふしゅ)」(むくみ)になります。

アルブミンの低下

アルブミンの働き
①水分を保持し、血液を正常に循環させるための浸透圧の維持
②体内のいろいろな物と結合し、目的地に運ぶ運搬作用

血液検査の結果にもアルブミンの数値が出ているので、この数値で肝臓や腎臓の異常を調べることが出来ます

そして、身体のどこかで強い炎症が起きるとアルブミンは低下します。

【基準値】
4.1~5.1 g/dl(グラムパーデシリットル)

3.5 g/dl 以下になると、何らかの病気や栄養障害が疑われますが、アルブミンだけでは詳しいことが分からないので、詳しい検査が必要です。

アルブミン値が低い原因
栄養不足・食欲不振・胃腸疾患・肝臓疾患・肝臓機能低下・糖尿病性腎症 水分過剰・感染症・慢性炎症 など
アルブミン値が低下する疾病
低栄養状態、肝硬変、ネフローゼ症候群(血液の中から尿にでてしまい、アルブミン濃度が低くなった状態)など

注意
服用している薬の副作用により、アルブミンが下がることがあります

解熱鎮痛剤・糖尿病薬・高脂血症薬・痛風薬・睡眠薬・抗がん剤 など、肝障害を起こす可能性がある薬は多くあります。

【むくみの治療】

  1. 安静にする
  2. 塩分を控える
  3. 水分を控える
  4. 利尿剤を使う
  5. 高張アルブミンを使う
  6. 腹水が多くある場合には腹水穿刺をして、水を抜く
高張アルブミン
献血で提供された血漿から取り出した「アルブミン製剤」
血管内に水を保持し、むくみや腹水の改善を図ることができる。

参考 日本血液製剤協会

夫のアルブミン

アルブミンとCRPについてはこちらでも紹介しましたが、夫のむくみの原因は肺炎です。

夫のアルブミン数値 1.3 g/dl

これはかなり低い数値なので、酷いむくみが出るのは当然です。

むくみの治療のため、利尿剤の点滴と飲み薬も使いましたが、まったく効果がありませんでした。

以前利尿剤を使った時はかなり効果があり、むくみも解消されているので、今回も期待していたのに効果がなく、ますます酷くなったので担当医に理由を聞きました。

担当医
「CRP(炎症反応)が29 mg/dlから下がってきたけれど、まだ18 ㎎/dlと高いから利尿剤の効果はほとんど期待できなくて、肺炎が治らない限りむくみが解消されることはないと思ってください

CRPの数値が下がると、逆にアルブミンの数値が上がって来るので、自然に水分も排出されるようになるそうなので、それまで待つしかないようです。

「利尿剤の効果は少しはあるけれど、このまま使っても止めてもあまり変わらないし、どうしたいですか?」

そう言われて悩みましたが「CRPが下がった時に利尿剤を使えば、排出の助けになる」とのことだったので、今まで使っていた利尿剤を一度止めることにしました。

とにかく肺炎の治療をすることが一番で、「肺炎が治れば他の症状も良くなってくる」と言う言葉を信じて、今は我慢するしかなさそうです。

夫が重症化し、いろいろな症状がでて、治療に時間がかかるのは白血病が原因ですが、アルブミンが低下したのは、肺炎でCRP(炎症反応)が高いためです。

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