献血は健康なうちに
夫が白血病になり、輸血をするようになってから、私は初めて献血をしました。
それまで特に病気もせず薬も飲んでいなかったので献血できましたが、初めて献血したことで知ったのが「献血をしたいと思っても、できるとは限らない」と言うことです。
献血された血液から輸血用血液製剤がつくられ、必要とされる患者さんに輸血されます。
年齢、体重、健康状態、渡航歴、予防接種を受けた時期など
【献血出来ない方】
- 輸血をしたことがある
- 薬を飲んでいる
- 特定の病気にかかったことがある
(悪性腫瘍、心臓病、けいれん性疾患、血液疾患、ぜんそく、脳卒中 など)
これらの方は献血できません。
※他にも出来ない方はいます。詳しくは日本赤十字のHPをご覧ください。
薬によっては献血できる場合もありますが、多くのお薬がダメなようです。私は、内膜症で薬を飲むようになったため、献血ができなくなってしまいました。
輸血について
夫はヘモグロビン値が低いときは貧血のため、赤血球輸血を何度も何度もしました。抗がん剤の副作用で血小板が下がると血小板輸血もしています。
これら輸血の為の血液は、保存期間が長くありません。
- 赤血球輸血―採血後21日間
- 血小板輸血―採血後4日間
保存期間が短いので、定期的な献血が必要です。
血液内科の病棟に入院すると、毎日誰かが輸血をしていました。1パックだけのときもあれば、貧血が酷ければ2パック輸血することもあります。
それだけ毎日多くの患者さんが、輸血を必要としていることを知らない方は多いと思いますし、私も知りませんでした。
このことを知ってから献血をしましたが、それでは遅すぎでした。たった数回献血しただけで、できなくなってしまい、もっと早くするべきだったと後悔しています。
若いうちに献血へ
年をとればとるほど、病気になる可能性が高くなります。一度病気になると献血できない事も多いです。やはり若くて健康なうちに、献血をすることが大事ですね。
自分の家族や友人が輸血を必要にならないと、あまり献血のことを考えることもないかもしれませんが、若くて健康な方に献血をお願いしたいです。
夫が膀胱癌の治療中は、輸血をすることもなかったので、献血の事を考えたこともありませんでした。それは「輸血を必要としている方が多い事、輸血は献血で成り立っている事」を知らなかったからです。
夫が白血病になって「自分や家族がその立場にならないと目を向けない」と言うことに改めて気づきました。今までは他人事であったことが、自分のことになって初めて真剣に考えるようになりました。
でも、これは自分勝手ですね。
今更気づいても、もう献血はできませんし、献血だけでなく他にも見過ごしていることが、多くあるんだろうと思います。
これからは、自分にできることが何かあるのか、真剣に考えていきたいと思っています。