遺骨は手元に

2020-11-15ライフブログ

目で見て手で触れることの大事さ

この1カ月ほど、毎日夫のPCを使っています。

午前中は自分のPCを使い、昼食を食べたら1時間ほど昼寝。その後、夫のデスクで夫のPC使う。それが毎日のルーティーンになっています。

私のPCはノート、夫のPCはデスクトップ。
デスクの上に置かれた夫のPCは、正直モニターが大きすぎて使いづらいんですよね。

でも映画やドラマを見るには向いています。今日は昼寝もしないでずっと『THIS IS US』を見ていたので、目が疲れて肩こりも酷いです。

内容が、父親「ジャック」の死の真相が明かされる話だったので、続けて何話か見てしまいました。シーズン1から、娘の「ケイト」は父親の遺灰を20年も手元に置いています。

このシーズン1を見ていたのは、まだ夫が元気だったときなので、「遺灰を手元に残しておくなんてアメリカでは珍しい」そう思ったくらいで、そのことに対して、深く考えることもありませんでした。

でも、今は全く違う思いです。

私も夫の遺骨を手元に置いています。
納骨せず、これからもずっと一緒にいるつもりです。

それが良い悪い関係なく、私にはそうするしかないんですよね。

夫が亡くなったことは本当に辛く、夫がいないことがとても寂しく嘆き悲しみました。でも、骨だけになってしまったけれど、夫の遺骨がそこにある

そのことが私の心の支えになりました。

いつも一緒にいてくれると思っていても、見えないし触ることもできません。でも、目を向ければ夫の遺骨が納められた、白い布に包まれた骨箱があります。

一日に何度もその骨箱に目を向け、朝と夜は手を当て「おはよう」と「お休みの」声をかける。その、目で見て手で触ることで、今の私はどうにか耐えられています。

ドラマの中では、父親であり夫であるジャックが亡くなって、20年経ってもその悲しみは消えることなく、それぞれの心に傷を残し苦しむ姿が描かれています。

時間が癒してくれると昔は思っていましたが、今はそう思えなくなりました。全ての人が同じだと言うつもりはないですが、時間では癒されない人がいることも確かです。

大きな傷を残したまま、どれだけ多くの方が頑張っているのかと考えると、私も頑張らなければいけないと思います。

納骨の前に、手元供養のためミニ骨壺を用意されても。